JOURNAL

ショップ移転- 建築家 関祐介

はじめに

西荻窪のお店は基本的に自分で内装設計を決めましたが、今回は規模が大きくゼロからの設計になるためプロに頼むことに。新しいお店の内装は、ジュエリーのコンセプトと同じく「お手本から少しずれた」を表現した、ガラスのショーケースが並んでいるようないわゆるジュエリーショップでないものにしたいと考えていました。

関祐介

そこですぐ思い浮かんだのは、建築家の関祐介さんです。6年ぐらい前に友人を介して知り合い、当時のアトリエに遊びにきてくれたり、展示会で行っていたパリで会ったり、リングを自分用に購入してくれたりしていました。
関さんの設計した物件は、写真でしか見たこともないものが多いですが、当たり前を常に疑い、ただおしゃれ、かっこいいだけでない(もちろんおしゃれでかっこいい物件ばかりです) どこかに語るところがあります。僕の考えていた、”見たことのないジュエリーショップ”をお願いするのにぴったりの建築家だなと。ただ、関さんは売れっ子。ダメ元で連絡すると、まさかの「ええでー」。多忙な中、お願いできることになりました。
早速、関さんが設計した桜新町のOGAWA COFFEE LABORATORYで打ち合わせをすることになり行ってみると、オープンして間もない頃でしたがすでに盛況。美味しい珈琲を飲みつつ、内装のディテールやエントランスのグレーチングの裏側に取り付けられたお店のサインを見て、改めて関さんに頼もうと決めました。

そして、いよいよ決めたばかりのうちの物件を見てもらうのですが、「床も窓も全部とりあえず壊そうか」とあっさり。
この一言がこれから始まる長い内装工事の始まりでした。

次に続く